まず最初に・・・。
今回の記事は昨年11月18日に書かれたもので、当時僕がやっていた「ポトフ亭エレクトリックアコースティック」というサイトで公開した11月16日のキリンジ武道館公演の再掲です。今週はキリンジのワーナー時代のシングルベストが発売されるという事で過去に書いたキリンジレビューの再掲、そして最後に書き下ろしレビューを行う予定です。
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2003年11月16日。遂にこの日がやってきた。キリンジの日本武道館公演。

僕にとってキリンジのコンサートはかなり久しぶり。昨年の「AVライブ」や今年の春の渋谷公会堂公演などは都合がつかず行けなかったので 昨年3月の「Fine」を従えたツアーのNHKホール公演以来1年8ヶ月ぶりとかなりのご無沙汰。
5年前、渋谷のクラブクアトロというライブハウスで彼らを見てから、渋谷公会堂、NHKホールと公演通りの坂を登り、次は国際フォーラムかしら?と思ったらまさかの武道館公演。正直キリンジには似合わないと思ったし、客入るのか?という余計な不安までしていた。
開場時間を30分まわった午後5時半、武道館に到着。武道館かぁ、久しぶりだなぁ...。確か1999年に真心ブラザーズのコンサートに行った以来だな。あの時は1Fスタンド席だったけど、今回はアリーナ席。僕は今回、昔からのファンの意地(?)もあり、何ともアリーナ席で見たい!と思いKirinji Infomation Club(ファンクラブのようなもの)に入り、そこからの優先予約でチケットを入手。席は案外簡単に見つかった。す、すごい席だ!。Bブロックの一番前で Aブロックから数えても前から14列目、しかもほぼド真ん中!そしてステージに目を移すとそこには守り神とタツノオトシゴのドでかいオブジェが!(笑)
さてどんな曲をやってくれるのか。基本的に「For Beautiful Human Life」を従えてのツアーなので、そこからのナンバーが中心になるのは当然だけど、1年8ヶ月前に観たNHKホール公演が「Fine」全曲+今まで出したシングルス+αという何ともわかりやすい選曲でコアなキリンジファンの僕としては(自分で言うなって?)ちょっと物足りなさを感じていただけに、ちょっと心配だった。
開演前の武道館にはミニマムな客入れ音楽が流れていた。そして突然客席の電気が消え歓声と拍手が!
オープニングはアルバム冒頭でも強力なインパクトを放っていた「奴のシャツ」で一気に盛り上がると勝手に予想していたが、実際はインディーズのデビュー盤に入っていた「風を撃て」だった。そして「グッデイグッバイ」と誰もが知っているキリンジクラシックス。入口はいつもソフトに。キリンジはいつもやさしい(笑)
最新のシングル曲「カメレオンガール」、当初あまり好きになれなかった曲だったけど、今では♪ディディディ〜ダバダバダ〜♪と一緒に歌ってしまう程大好きに。それに続いたのが「雨をみくびるな」。僕がキリンジにゾッコンとなるキッカケとなった忘れられない1曲だ。この曲を武道館で聴けるとは!!。この曲は僕の旅、ドライブの定番ナンバーでもある。ステージを見つめながらも、頭の中でこの曲と共に訪れた風景を思い浮かべていた。そしてミラーボールが降りてきて「愛のCoda」。歌詞の臭さと相まって近くからは笑いが漏れていた(笑)そして「繁華街」へ続きMCへ。
MCを挟んで新作の中でも大好きな「嫉妬」。高樹氏が作る曲にしては音域が狭い方の曲なので泰行氏が何とも歌い易そうに思えた。この曲のドラムはカッコよかったなぁ〜。キリンジバンドはなかなかの凄腕が揃っており今回も素晴らしい演奏を聴かせてくれた。個人的にはコーラスの真城さんは大ファンだ。続いて「地を這う者に翼はいらぬ 」「ハピネス」と高樹氏による哲学的な曲が続き「エイリアンズ」で僕はようやく着席。はやる心を抑えてようやく落ち着いて聴く事が出来た。
和み系(?)のMCを挟み、高樹氏がクラシックギターを手にし、聞き覚えのあるフレーズを弾き始めた。武道館には決して似合う筈のない、というか明かにライブ向けではない(笑)でも大好きな曲、「OMNIBUS」収録の「まぶしがりや」。この曲も僕の頭の中には明確な映像が浮かぶんですよね。頭の中は白鳥が飛来する氷りのはった冬の湖でした。続いてもOMNIBUSから「来るべき旅立ちを前に」これも好きなんですよね。というか「OMNIBUS」ってアルバムは企画色こそ強いですが本当に好きなアルバムです。続く「ニュータウン」は名盤「Paper Drivers Music」収録でこの曲も「雨をみくびるな」同様いろんな風景を思い浮かべながら聴いて気持ちよくなっていると流れるように最新アルバムからの「僕の心のありったけ」に。歌詞の冒頭が「新しい街の〜(英訳するとNew Town!)」ですから、あぁ、この2曲は繋がっているんだな〜、と一人感動。続く「スウィートソウル」では途中からミラーボールがっ!これがクリクラ!のSPAさんも泣いたというアレかぁ.....。いや、僕も泣きそうになりましたよ、というか、泣いたかもしれない。
しっとりしたナンバーの後、後半戦は熱く燃えるコーナー(泰行氏・談)という事で「アルカディア」から再スタート。コーダの部分はかなりヘビィな演奏に。そして楽器を替える事なく「ブルーゾンビ」。泰行氏のギターソロがカッコよかった〜。そしてここに持ってきたか「奴のシャツ」。演奏カッコよすぎ。その演奏が徐々にフェードアウトしてコーダはコーラスオンリーに。これがまた素敵すぎ。僕はここで一回死んだかもしれない(笑)そしてライブでは定番の「ムラサキ★サンセット」こちらは高樹氏のギターソロカッコよすぎ。盛り上がりも絶頂に。そしてこれが本編ラストだったらカッコイイのになぁと思っていた「the echo」が予想通りのラストナンバーに。パーカッションカッコよすぎ。ひじょうにテンポの早い曲なんだけど、バンドの演奏は乱れる事なくキチッとしている。これはもう職人技です。SPAさんもこの曲が素晴らしかったとクリクラ!で書かれておりましたがまったくの同感です。
アンコールは客電がついた中「銀砂子のピンボール」そして「あの世で罪を受けるほど」とノリのよいナンバーを(僕は後者をいつもチェッカーズみたいな曲だと思っている)。この時僕は思ったのです・・・僕は音楽に愛されている・・・、少なくともここ武道館に集った人たちは今この瞬間音楽に愛されているな、と。この言葉はキリンジのセカンドアルバムに入っている「耳をうずめて」のワンフレーズなんだけど、続く曲がまさかのこの「耳をうずめて」でビックリ!。鼻歌でもうまく歌う事が出来ない程に難しいメロディと難しい歌詞、その昔あるライブイベントで泰行氏がこの曲の歌詞を覚えきれず歌詞カードを見ながら歌っていたのを観たけど、それだけライブ向きではないこの曲をあえてアンコールに用意していただなんて!僕はここでまた死んだ(笑)
バンドのメンバーを先に送った後はキリンジ二人だけによる「カウガール」。心に滲みた。これで本当にライブ終了。

選曲はよかったと思う。個人的には「代官山エレジー」を聴きたかったりもしたが「まぶしがりや」と「耳をうずめて」は本当に意外だった。「Fine」ツアーにはその意外性がなかったので.....、そしてあえて「双子座グラフティ」と「牡羊座ラプソディ」を外したところを評価したい(この曲が嫌いな訳じゃないです)
ライブ終了後、武道館を後にするのが何だか辛かった。この瞬間がずーっと永遠に続けばいいのに、と本気で思ってしまった。 会場を後にする人たちは皆清々しい感じに見える。私的な事なのですが、僕は半月前に右手を打撲、そして前日に左足を負傷してしまい、スタンディング状態はかなりツライはずなのですが、この2時間半は手や足の痛みはどこかへ行ってしまい、ライブ終演時に右手の包帯は完全にほどけておりました。音楽って素晴らしい。音楽ってやっぱり愛だと思った。

キリンジ「KIRINJI TOUR 2003 LIVE at BUDOKAN」(2004/東芝EMI/CD&DVD)
※上記DVD収録の「銀砂子のピンボール」に、僕Tuckyがかなり頻繁に映っています・・・(^^ゞ。プロフィール写真(後姿)と同じグリーンのチェックのシャツを着ているのでわかりやすいかと思います。最後の歌詞♪明け方に感嘆符を放つから〜♪は泰行氏(後姿)のすぐ横!(もちろん遠近法で)
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